世界で唯一モネの名を冠することを許された庭園「北川村モネの庭マルモッタン」の管理を担っている川上裕さん。
モネが愛した光景を繊細に再現し守り続けている。
「私は、モネに雇われた庭師のつもりで仕事をしています。」と語る川上裕さんはどんな人物なのでしょうか?
川上裕(ゆたか)の経歴
1961年高知県生まれ。
両親は農業を営んでいてるため、幼いころから植物に親しみ、いつしか農業を継ぎたいと思うようになる。
その思いとは反対に、「安定した職業に就いた方がいい」と両親に諭され大学受験に挑戦するが3度失敗、地元の銀行に就職する。
しかし、植物に対する思いは絶ちがたく30歳で造園会社に転職、12年間かけて設計、施工を学ぶ。
川上裕はなぜモネの庭の管理が出来たの?
2003年42歳で樹木だけではなく花も扱いたいという思いで『北川村「モネの庭」マルモッタン』の庭園管理責任者に就く。
毎年のようにフランスを訪れ、「モネの庭」の在り方について現地スタッフから学んだことがきっかけで管理するようになる。
そして、フランスの高知の気候と合わせながらモネが表現した色彩や光の組みあわせを川北村に再現している。
川上裕、芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受賞
2015年庭師としての技術の高さがフランス国家に評価され、芸術や文化の分野で卓越した功績を残した人に送られる芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受賞したのです。これは日本人庭師として初の快挙です。
”レパーデス”
今年初めて入れた品種(青い睡蓮)が、「水の庭」で咲いているようじゃ。#モネの庭 #高知 pic.twitter.com/4r1aj1e9Fc— モネじぃ【モネの庭 公式】 (@KitagawaVillage) September 19, 2021
世界で2つしかない「モネの庭」がなぜ川北村に?
高知県北川村に「モネの庭」が造られたきっかけは。
ゆず王国である北川村がバブル崩壊でユズワインのワイナリー誘致に挫折したことでしたこと。
その跡地に「モネの庭」をつくろうと、当時の村の職員が奔走した。
フランスに渡り本家である管理者に直談判を繰り返した末、熱意が通じ、協力をとりつけることに成功したのです。
北川村(安雲県)の1,123人(2021年9月1日)
人口密度5.71人/㎢
農業 グレープフルーツ
工業用 グレープフルーツ加工
観光スポット
- 北川村温泉ゆずの里
- 北川村モネの庭モルモッタン
- 中岡慎太郎館
- 魚梁瀬ダム
- 不動の滝
- 宿屋杉
- 腹痛の大岩
村内には鉄道は存在しないし、1日数便のバスが運行している。
北川村「モネの庭」マルモッタン
2021年4月19日開園21周年を迎えました。
- 場所 〒781-6441 高知県安芸郡北川村野友甲1100番地
- tel 0887-32-1233 fax:0887-32-1243
- 開園時間 9:00~17:00(最終入園時間 16:30)
- 休園日 6月~10月の第1水曜日, 12月1日~2月末日
睡蓮だけじゃない、秋の庭は1年で最も花盛り
緑に覆われた池に鮮やかに浮かぶ睡蓮がモネの作品では有名ですが、モネは秋の作品も残しています。
絵画には赤や黄色く色づいた木の葉が池の周囲と水面も彩る風景が描かれていて、その深まりつつある秋を忠実に再現した庭は、モネに想いを感じとりながら鑑賞することができます。
芸術の秋ですね。
まとめ
川上裕さんは毎年のようにフランスを訪れて、「モネの庭」について現地のスタッフより学び、世界に2つしかない「モネの庭」が日本で鑑賞できるようになりました。
モネの想いを忠実に再現するのは想像以上に大変なことだと思います。
自然の中で「モネの庭」を鑑賞したらどんな気持ちになるのでしょうか?
皆さん、コロナが落ち着いたらのんびり高知旅行で「モネの庭」に行ってみてはいかがですか?